ツェルマット(スイス)⇒フィレンツェ(イタリア)


ミラノに着くと、とっさに思ったことだが、駅構内が汚い。かなり古い建物
なんだろう。
行き交う人々の言葉がまたラテン語特有の早口に変わり、「また国境を一つ
越えたんだなぁ」と実感した。イタリア語はほとんどスペイン語とよく似て
いて、+フランス語がミックスされているような言葉だ。発音の仕方はまた
違うと思うが・・・。
ちょうど腹が減ってたんで、現金日本円一万円札をイタリアリラに両替して
スーパーでサンドイッチを買う。美味いが高い。ここもフランス並か?
イタリアリラは幾度の通貨切り下げで最小金額が100リラで、少々計算に
疎い(頭弱い)俺にとっては馴れるまでやっかいだ。100000リラ!で
約8200円だった。
PM2:15の列車でジェノバに向かい、そしてジェノバで列車を乗り換え、
今日の目的の地であるピサに向かった。そう、あの有名なピサの斜塔がある
街にだ。
乗った列車が鈍行で、ほとんど前に進まないんで少しイライラしていた。
今日泊まるところはフィレンツェ(ユーロパスの都合で・・これも使い勝手
のいいとこ、悪いとこがあって、あまり俺の旅のスタイルみたいな感じでは
お勧めできない)に宿泊する予定にしてるんで、フィレンツェに着くのはか
なり遅くなりそうだ。
ピサに寄る予定が、列車のトラブルにより、かなりダイヤが遅れてしまった
んで、そのままフィレンツェに向うことにした。
PM9:00過ぎ、フィレンツェに到着し、長かった列車の旅が終わった。
息つく間もなくホテル探しに没頭するが、どこをあたっても満室で、なかな
か見つからない。しかたがないんで、駅からかなり離れた所を探し始めて2
軒目で、無事今日泊まれる部屋が見つかった。やはりイタリア屈指の観光名
所だけの事はある。夜も十二時前だというのに観光客でフィレンツェはごっ
た返している。すごい数。しっかし、今日はなんか疲れた・・これくらいで
勘弁してケロッちゃ。


      5月25日  Lundi  晴れ AM8:00起床


イタリアに着いてはじめての朝。天気がすこぶる良くて、小鳥の囀りなんか
で目が覚めた。
昨日は、移動移動の繰り返しで体が疲れていて、しかも人気の町だとあって
宿がなかなか見つからなくて、イライラしていて、”いくら”の宿かも適当
に聞き流していたんで、今朝もう一度確かめてみる為フロントで聞いたら6
0000リラ(約5000円)だからビックリ。あの部屋質でこの値段じゃ
高すぎる。しかし、どこもどこのホテルも満室が多いんで(スペインにいた
時のグラナダを思い出す。)しかたなく、今日一日だけまたこのホテルに泊
まることにして、明朝、ローマに向かうことにした。(本当は3日くらい泊
まろうと思ったけど・・・)
朝9:30、市内観光に出かける。もうヨーロッパの風景は見飽きていて、
どこも同じだと思っていたら、イタリアは「違う」かった。
というよりも俺の勉強不足で、スペイン、フランス、スイス、イタリアと
EU(欧州共同体)によって結ばれた国同士だが、やはり一つ一つの国が独
特の景観をもっていて、あらためてヨーロッパ諸国の「奥の深さ」や「歴史
の重み」を知った。それを確固たるものにしたのが、この町のシンボル”ド
ォウモ”を見た時だった。
フランス、スペインでいうカテドラルみたいなもんで、ここのドォウモはと
にかくバカでかく、色の使い方と彫刻、絵が非常に凝っている。ドォウモ広
場の前は、黒山の人だかりだ。このドォウモを見て呆気にとられる。
やはりイタリアにも来て良かったなあと。フランスもいいがイタリアの町並
もどことなく「哀愁」を漂わせていて、雰囲気で気がまいる。これがこの町
フィレンツェにはじめてきた人に必ず襲ってくるという”恍惚状態”ってや
つなんだろうか?

       ドォウモ。どうも、ごっつあんです・・やってしまった・・

町を行き交う人々もファッショナブルな格好をしていて、やはりイタリアに
は”ミラノモード”というくらい、服やブランドものの発祥の地だから、他
国には負けたくないというプライドからきているからなのだろうか?
ダサいカッコの俺がこのフィレンツェを歩いているとだんだん恥ずかしくな
ってきた。同じ日本人観光客の人達も皆、お洒落に気使ってるみたいだった
ベッキオ宮のダビデ像はやはり、本物は迫力がある。
アルノ川からのフィレンツェの町並も美しい。
イタリアはイタリアであって、また他のEU諸国にはない違った一面と雰囲
気を持っている。またなんといっても印象的に残ったのは「彫刻像」が芸術
家のその「魂の息吹」が感じられるくらい、とても細かく精巧に造られてい
たのとフィレンツェの「町角」が今までのどの国ににも真似できない凝った
造りになっているのが印象深かった。この2つは今まで廻った国のどこより
も美しい。俺の個人的な意見としては。
イタリアに憧れ、イタリアに旅するものの、真の意味が自分の五感で感じと
れたことに感謝した。このフィレンツェを歩いて。
めんどくさかって、「イタリアに寄るのはよそうか?」と思ったが、本当、
来てみて大正解だった。こう思うと、ドイツやイギリスもオランダやチェコ
、オーストリア、ベルギー・・・北欧3国などもまた違った”いい味”を持
った国なんだろうなぁとちょっと見てみたい気もした。
明日はいよいよイタリアの中心地’ローマは一日にしてならず’のローマに
向かう。

自由の女神。魂の息吹を感じる。人知を尽くした最も神に近い男。レオナルド・ダ・ビンチ。
  

  宮殿に巨人現る!?


      5月26日 Martedi 晴れ AM6:05起床


あんまり眠れなかった。朝方、異常に冷え込んで、蚊のブンブン飛ぶ音に悩
まされ起こされたようなもんだ。
今日はいよいよ今回の旅の最終目的地となったイタリア=ローマに向かう。
いろんな国に行ったが、最後は、旅の締めくくりはやはり”ローマ”だ。
はじめからそう決めてた。その後、帰国の為?スペインに戻るのだ。
AM7:00頃、ホテルを出るためレセプションで精算してもらおうと思った
ら、係りの人が来るのがAM8:00頃ということだったんで、しかたなしに
部屋で待機することにした。
そしてAM8:00頃、レセプションの人が来て、お金を払い、フィレンツェ
SMN駅へ。
ローマ行きの切符を買い、ちょっと遠回りしてピサで途中下車してからロー
マに向かおうとしたが、その買った切符で電車に乗ったら、検札員の人が来
て、「これはダメだ。この路線の切符じゃない」と言って、追加料金を請求
され、追加料金を払うことになった。「よく考えたら、イタリアやスイスは
区間で金額を算出するんじゃなくて、距離で算出するんだ。」と思い出した
だから距離をオーバーしてるんで、追加料金を払うことになったわけだ。
そして、なんやかんやとあって、電車に乗ること1時間でピサに着いた。

   たくさんの店が立ち並ぶ橋。ヴェッキオ橋。

ピサに行く

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