5月21日 Jeudi ルーアン(フランス)⇒ジュネーブ(スイス)
列車のダイアが少し違っていたみたいで、AM9:33発のパリのサンラザール行き
の列車に乗る。久々にユーロパスを使った。
列車の中で思った。「自転車で走っていた時、あんなに時間がかかったのに、列車
だとこんなに猛スピードでまわりの景色が流れていき、体も楽チンで、なぜあんな
しんどいことまでしてルーアンまで行ったのか?」と思うと「ほんまにバッカだな
あ俺って・・」と少し笑けてきた。
実際、自転車で旅するほうが体力的はもとより、金も時間もこっちのほうが遥かに
かかるし、予算は限られているんだから必然的に貧乏旅行となってしまう。
物価の高いフランスでこんな旅も確かに面白いと思うが、知らない名も知らない町
や村で泊まったり、自然に触れたり、いろんな人に出会い楽しかったが、でももう
これっきりにしたいなあと思う、というよりもこういう国に来たらやっぱりリッチ
に旅行するのが一番楽しいに決まってるじゃあないか!。(多分、もう来ることな
いと思うけど・・・)そうなこんな考えてるうちにパリにまた戻ってきていて、す
ぐにメトロでパリのリヨン駅に向かった。今日はなぜならフランスとお別れして、
スイスのジュネーブに向かうからだ。
20日間という長いようで短いフランス旅行だったけど、たくさんの町や村、都市
を見て、14万円そこそこでこんなにフランスを存分に楽しめ満喫できて本当に幸
せだった。
はじめはフランスに行くのはあまり乗り気じゃなかったけど、でも今、ジャンヌダ
ルクだけがどうしても・・あのオルレアンの勇姿をどうしても見たかったから来た
。しかし、やはり”人の噂”っていうものは当てにならんなとつくづく実感した。
少しフランスという国がわかって好きな国の一つになったと思う。
PM2:40のフランスが世界に誇る高速列車TGVに乗ってスイスはジュネーブに向
かう。
TGVって確か時速300kmくらいで走るって聞いていたが、乗ってみたら「なあ
んだ。」って感じでさほど速いとは思わなかった。ユーロパスを使ってファース
トクラスに初めて乗ったが、乗り心地が悪い。別にさして豪華ってこともないし
少しガッカリ。(座席指定料40FF)
フランスを出て、3時間半くらいでスイスはジュネーブに着く。
コルナバン駅近くにたくさんの日本人観光客がいてフランス並に多かった。
しかしさすがは国際重要経済都市、世界のリゾート国だけのことはある。皆、お金
持ちそうなご老人や若いカップルなんかがわんさかいて、汚い身なりの俺はいささ
か肩身が狭い思いをした・・。
着いてすぐに今日泊まる宿探しを始めるが、噂に聞いてただけのことはあって物価
が高い。フランスの2倍は物価水準が高いように思った。
安っちいペンションを当たっても、85SF(約8000円)とか90SFとかで、と
ても俺なんかが泊まれるホテルなんかない。しかしその分、設備はしっかりしてる
んだろうけれども・・・。
何件か当たってみてやっと45SFのホテルを見つけ出す(それでも4000円以上
・・完全に予算オーバー)
さっきコルナバン駅構内の両替所で日本円10000円をスイスフランに両替して
いたが(102SF)、みるみるお金が無くなっていく。これは一日7000円〜8
000円コースになりそうだなと思いつつ、やはりスイスにはあまり長いできない
から、2〜3日したら、もうイタリアに向かおうと考えた。
話は変わるが、さっきホテルのすぐ隣のスーパーで買ったオレンジジュースを蓋を
空けてほったらかしていて、寝る前にゴクンと一口飲んだ時に”コリコリ”って感
触がしたんで「なんだろ?」とペッと口から出したら、茶色いゴキゴキが触覚と共
に姿を現した・・・早くここも後にしないとなあ。
5月22日 Vendredi 晴れ AM8:05起床
スイスに来てはじめての朝、昨夜は深夜までこの近辺の人達が騒いでいて、少し
寝つきが悪かったが、しかしとてもいい朝だ。
AM9:00過ぎ、昨日気付いたAMEXのT/Cの紛失届を出すために近くの公衆電話に
行く。スイスのジュネーブにはなかなか公衆電話が無くって探すのに苦労した。
AMEXの日本人のババアの電話口での対応がつっけんどーでふてぶてしい喋り方し
やがったからだんだん腹が立ってきて、俺も丁寧語から北河内弁にスイッチして
応戦し出したら、ビビリ出して急に態度を変えやがった・・・なめんなよ。
言葉が通じると、いろんな面が相手がたとえわからなくても急にはっきりと見え
出す。性格とかいろんな面が・・・・しかし、ムカツイタ。
何とかイタリアのローマか日本で再発行してもらうようお願いして、一応、丁寧
に電話を切った。(ここが大人らしい俺のいい所だ・・自負します?)
その後、残りのT/C二万円分を両替して市内観光するが、市内観光と言っても特に
見るべきと所はなくて、オマン湖・・・いや違ったレマン湖がきれいにジュネー
ブを分断していて、小島みたいな人工の島が間にあり、3つの掛け橋、モンブラ
ン橋と後、2つ橋があった。湖の水はとても透明度が高く、澄んでいる。
橋の上から見る大噴水は35m以上打ち上げられていて、さすがは国際観光都市
という感じのエンターテイメントだ。
町中あちこちに高級ブティック、高級腕時計店が軒を連ね、改めて時計=ジュネ
ーブという言葉の意味を実感した。
路面電車と市内観光バスで町の交通機関が保たれていて、金持ちが高級車でブン
ブン町をかっ飛ばす。
日系人や東洋人もかなりいてよく見かけた。湖縁は高級品店で埋め尽くされてい
るが、少し町から歩いていくと、フランスやスペインとかとはまた違う年代物の
建物が残っており、行ったことはないがドイツ風な感じの重厚な作りの建物が軒
を連ねていた。町自体が高級ブティック街になっているんで、貧乏人がここに来
ても、ただ指をくわえて見るだけで楽しくともなんともない。ここはパック旅行
か新婚旅行で来るような所で、一人で来てもただ物価が高く、お金の無駄使いを
するためのような街だ。ただ一つだけジュネーブで見たいものがあったんで、そ
れを見に行った。時計博物館だ。やはりジュネーブといえば古えから時計職人が
いる町だから少し見ておこうと思い、行ってみたがフランス語なのでさっぱりわ
からない(当たり前かぁ)それでも時計技術の水準の高さ、芸術の融合性などは
展示物を見ていても「おお〜さすがだなあ」と実感した。
ロレックスなんかここが本場なんだから安いのかなと思ったが、日本の時計店と
対差ない感じだった。スイス庶民の生活水準を知ろうと近くのスーパーで買物を
したが、日本より若干高め(1.5倍)ぐらいで、物にもよるが、こんなものか
と思った。結局、観光地だから観光に対する物価は飛びぬけて高いが、一般水準
で見るとそうでもないということがわかりいい勉強になった。
明日はもうジュネーブでは見る所がないんで、スイスと言えばやはりアルプス=
山と自然。これを見るためにツェルマットに向かおうと思う。
5月23日 Samedi 晴れ AM6:30起床
昨晩いろいろ頭の中で考えていたら、なかなか寝むれなくなってしまい、結局、
朝方まで寝たり起きたりを繰り返していて体調がすぐれない。しかし、朝方はよ
く冷えて肌寒い。
今日はいよいよスイスはアルピニストがマッターホルンの中継基地として町を置
くツェルマットに向かう予定だ。
AM7:30 ホテルを出発。コルナバン駅に向かう。
乗ろうと思っていた電車が無かったんで、別の電車でVISPという駅に向かい、そ
こから列車を乗り継ぎツェルマットに入ることにした。
ツェルマットに行く
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